メガソーラーと言われる太陽光発電所を作るためには、 土地を見つけて地代の交渉をまとめないといけないし、 地目が農地だったりしたら農業委員会を説得して農地転用しないといけないし、 農地でなくても、面積が大きい場合には開発行為の申請しないといけないし、 開発するにしても水の始末(調整池などを作って土石流を防ぐ対策が必要)が必要な 場合も多いし、そんなこんなで莫大な造成費用がかかる場合が多くなります。 日本の役所は実にしっかりしているので、ひとつ壁を乗り越えると、 また次にクリアすべき壁が・・延々と出てくる(笑) その造成にかかる費用も算定しないと、全体建設費も出ないから建設費用の段取りも できないわけで、それ全部解決するには、1年や2年じゃ無理かもしれない。 それ全部解決してから申請してたらいったいいつになるのやら・・
となれば、とにかく申請だけ出しておこう! その面倒な申請通してさえおけば、ひょっとして後で誰かに権利だけ売れるかもしれない、 建設費用が下がるまでその権利を持っていれば儲かるかもしれない、 なるほど、世の中には機に敏な方がいらっしゃって、すぐにそういう 当初の目的とは離れたビジネスまで登場するようになります。 その結果、毎年度末に電力会社&経産省に山のような「接続申込み」が 送りつけられることになるわけです。 真面目な電力会社は、「こりゃ本当にヤル気があるのかね?」と思いながらも、 接続した際の電力側の問題点を検討しないといけません。 そもそも、メガソーラー太陽光発電は膨大な面積の土地が必要なので、 町の真ん中には作れません。 だいたいが、土地が余り気味の原野だったり、山だったりします。 だいたいそういう所は電力配線の末端に近くて、 周囲に大量の電気を使うところはないわけです。 そんな場所で、メガソーラーで発電された大量の電気が細い電線に 乗せられると、例えばその周囲一帯の電圧が上がってしまって、 ご近所さんのテレビをぶっ壊したりするので、 電力会社はつなぐ配線経路を考えたり、電線の太さを上げたり、 変電所の設備を増強したりしないといけないのですが、 ただでさえオーバーワークだった電力会社が、2013年度末の書類の山を 見ていてブチ切れました。 「この本当にやるのかやらんのかわからんメガソーラーが万一全部完成しちゃったら、 うちの電力会社内の最大電力需要をオーバーするじゃん! やってられん。止めじゃ止めじゃ」 最後の発言はフィクションですが、おそらくこれに近い会話があったはずで、 これで、2014年秋に「電力会社接続申込み保留」のアナウンスが流れ、 太陽光業界は急に先の見えないトンネルに入ってしまったのです。 (さらにつづく)
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