強度計算

先週末のスポーツには、思うところ多々ありました。

まさに日の出の勢い、ほんの1日でも確実に成長をして、結果を出す宮里藍選手。

かたや、2年前の”失速”で全てを失い、今回まさに背水の陣で更に怪我をおして
舞台に臨み、見事に復活優勝を果たした高橋尚子選手。

大人の私としては、宮里藍のあの”天才の勢い”も眩しいんですけども、
2年前に全てを失ったあの坂で、今度は人生最大の上り坂を自分の力だけで
駆け上がった高橋尚子に感動を覚えますねェ。

「皆さんに支えられて、暗闇の中でも夢を持てました。今悩んでいる人も、一日
だけの目標でも持つことで、一歩一歩充実すると思います」

ううっ、オヤジを泣かすには十分。

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さて、そんな清々しい話題の中で、こりゃまた何をしてるの?といわざるを得ない
マンション強度計算偽造事件。

日本人のモラルが低下してると言うか、私の周りにもありそうな話というか・・

あるんですよ、太陽光発電の世界でも。
私の会社は太陽電池用の陸屋根架台なんかも作っているのですが、
太陽電池は風圧荷重に関して、注意をしなくてはなりません。

ご存知ようにパネルに角度をつけると、凧のようなものですから誰が考えたって
風には注意が必要ということがわかります。以前はJISに定めがなく、建築基準法
を参考にして風速60m/秒の風速に耐えるように強度計算をしていました。
(現在は、定めができて地域別に基準風速が設定されています)

そうすると3KWのシステムでも、上向きに3トンとかの力がかかったりするわけです。
うちでは、当初からまじめに強度計算をして陸屋根架台などの構造を決めていました。

ところが、世の中段々とズルをする輩が出てくるのです。
価格で勝負するために、どんどん簡単な架台が安易に出回りはじめました。
施工方法も安易で、なんの根拠もなく「このくらいで大丈夫だよ」とか
言う人が増えました。でもそんなわけはないのです。

昨年の台風では九州地方では風速が70mに達したところもあり、太陽電池が
宙を舞った例もあったようです。

全くイヤになりますが、人より安くしないと売れないから、まじめな計算をしている
ところのモノは採用せずに、いい加減でも安いものを採用する傾向がありますよね。

「悪貨は良貨を駆逐する」ってまさにこれです。

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子供の玩具ならともかく、このくらいのモノは皆さん十分注意をしてください。

安いだけではダメです。

勿論高すぎてはいけませんが、ちゃんとしたモノはそれなりの値段になります。
”掘り出し物”には、必ず理由があることを忘れちゃいけません。


          観音崎公園の当社作品

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