家庭用の燃料電池

北京オリンピック、見ましたねえ・・こんなにテレビ見たのは久しぶり。
あんなに景気良く、躊躇無くエネルギー使った五輪に一時代前を感じながらも、つられてこんなにTV
つけてる自分に多少、良心の呵責もあった二週間でもありました。

ああ、またオリンピック日記から、太陽光日記に戻らんとイカン。
というわけで、いきなりですが、太陽光と並んで最近政府が補助金もつけて普及を図ろうとしている
家庭用燃料電池
のおはなしです。

燃料電池はこのコーナーでもさんざん取り上げましたが、本来は水素H2を燃料にして、空気中の酸素
O2と反応させることで電気を作り、CO2などの温暖化ガスは出さずに水H2Oだけを出すという
(理論的には)究極のシステムです。

ところが、燃料の水素は作るのに結構なエネルギーが必要だし、現状ではCO2も出たりするし、
だいいち家庭にどうやって持ち込むんだ?という問題があってちょっと迷走していた感がありましたが、
まだテストの段階とは言え、市場にお目見えするところまで来たようです。

私は大きな発電所から電線で各戸に電気を供給するより、各家とかもっと狭い範囲での”分散化電源”
が今後の望まれる姿と思っておりまして、太陽光発電やこの燃料電池はその方向なのでもちろん興味が
大ありです。

今日はいつもの太陽電池の話はさておき、この家庭用燃料電池の特徴をかいつまんで解説です。

1.現状のシステムでは、燃料に直接水素を使わず、ガスや灯油を使う。
  ガスや灯油から、水素を作るときには残念ながらCO2は出ます。

2.燃料電池は、反応するときに熱を出す。この熱を捨ててしまうと実はそれほど効率は良くない。
  その熱を給湯に使うことで、ようやく総合効率が高くなる。

3.現状では燃料電池の発電能力は1KW以下です。なぜならこれ以上発電させると発生する熱が
  多くなりすぎて一般家庭が給湯に必要な熱量を越えてしまい、挙句捨てることになって総合効率が
  悪くなるから一般家庭用ではあまり大きなシステムは出ないはずです。

う~ん、ってことは今までの発電機+コージェネとあんまり変わらんということでしょうか。

この日記で何度かお話しておりますが、今の段階では水素時代到来には、なかなか困難が多いですね。
「ここに水素がもうある」っていう段階なら燃料電池は救世主になりますけども、

ガスや灯油やガソリンから水素を作ろうとすると、そこでCO2出るし効率落ちるしで何やってんだか
わからんようなことになる危険があります。

新しいシステムで、現状を打ち破って行くというのはそう簡単にはいきません。
日本男児、サッカーや野球やバレーボールやマラソンは負け続けても(負け続けるの多いな)

このへんの技術じゃ負けるわけには行かないんだけど・・

 

Leave a Reply