オリンピックの陰で
真夏日連続記録が途絶え、メダルラッシュも一段落して、ようやく一億総夜勤状態
を脱出できるかと言う今日この頃です。
こりゃ夏バテ間違いないですね、日本中。
さてオリンピックに沸きに沸いた8月でしたが、その影で見逃せないニュースがた
くさんありました。その中で気になるニュースを四つほど。
【北京=藤野彰】新華社電によると、中国の氷河面積が、地球温暖化の影響
により、この約40年間で7%減少したことが、中国科学院青蔵高原研究所の
調査で判明した。現在、1年間に解ける氷河の水量は黄河の年間総流量に
ほぼ匹敵するという。(2004/8/19)
【ブリュッセル=鶴原徹也】2050年にはスイス・アルプスの氷河の4分の3が
溶けてなくなっている――。欧州連合(EU)欧州環境庁は18日、地球温暖化
が欧州に与える影響予測を発表した。(2004/8/23)
【北京15日共同】15日の新華社電によると中国科学院青蔵高原研究所は
このほど、世界最高峰エベレスト(中国名チョモランマ)の高度が地球温暖化
により、1966年から99年にかけ1・3メートル低下しているとの分析結果を
発表した。(2004/8/27)
【北京=佐伯聡士】中国の国家鳥インフルエンザ参考実験室の陳化蘭主任
は20日、北京市内で開かれた新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)
と鳥インフルエンザに関する国際学術シンポジウムで、昨年、福建省の農場
で、豚から初めて人間への感染の恐れがある鳥インフルエンザウイルス「H5
N1」が発見されたことを明らかにした。 (2004/8/21)
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地球温暖化の話はまあ皆さんお耳にしたことはあるでしょうが、実は相当深刻だ
と言わざるを得ません。平均気温で2℃くらいの上昇と言うと大したことないよう
な気がしますが、実はそれはそれは大きな変化なのであります。
オリンピックに沸く欧州が、そして次のオリンピックが予定されている中国が、そ
してあのエベレストが・・上昇する気温のせいで氷は溶け、川に流れ、海水の温
度上昇は異常気象を生み、各地で局地的な豪雨、大干ばつと言った災害を引き
起こしています。
これは、今年の新潟や福井で起こった今まで経験したことのない集中豪雨や、
アメリカでは近年特に多い大きな竜巻の発生、そして冬には大寒波のニュース
で年々身にに迫って来ている気がします。
そしてさらに恐ろしいのが、これは気温の上昇のせいではないのかもしれません
が(私はきっと関係あると思ってます)、鳥インフルエンザやSARSと言った、寒い
所では発生しにくいと言われる伝染病ウイルスが発生してきて、人類は未曾有の
危機に瀕していると言わざるを得ない状況です。
勿論、何事も地球温暖化に因果関係をこじつけるのは正しくないかもしれないの
ですが、その因果関係を否定できないのもまた事実です。
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そのうち南極はどんどん氷が溶けて「南極のおいしい水」なんてミネラルウォーター
が人気商品になり、
ペ・ヨンジュン様と野口みずきさんを審査員で呼ぶであろう紅白歌合戦には、
「南極が氷の世界で白勝ったのは過去のお話!」なんて言う越冬隊からの電報が
届き、
行く年来る年での緑青々とした永平寺では、近くの名湯山中温泉からの浴衣姿
の初詣客が、「春は花 夏ほととぎす秋は月 冬 雪さえて すずしかりけり」の碑の
前でマイクを向けられ、「ホント冬は涼しくっていいですね!?」
なんてことも。
様々な異常現象を食い止めることは出来ないかもしれません、しかし人間はそれ
に対して何か行動を起こさなければならない時期に来ていると思います。
何はともあれ冬季オリンピックが開催できなくなる前に・・是非出来ることを。