バイオマス

9月になり、こういう時期には「暑さ寒さも彼岸までと言いますが、昔の人はうまい
こと言います・・・」って、毎度こればっかり。語彙の貧しさ表現力の欠如(苦笑)

ここのところお話している新エネルギー・シリーズの中で今日は新エネルギーと
言うより再生可能エネルギーとしての”バイオマス”のお話です。
 ”バイオマス”って聞いたことはあるけど、何それ?  ですよね。
でもこれは農林水産省はえらく気合が入っていて、壮大なキャッチフレーズまで
あります。

バイオマス・ニッポン」・・・北京でのメダルの期待が膨らむネーミングです。


ええと、新エネルギーの観点から使うバイオマスという言葉の意味は、
「再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの」と言う
ことだそうですが、要するに木材、おがくず、生ごみなどの生物資源のことです。

日本は元々”バイオマス”の循環型社会で、田んぼで作った米、畑で作った芋、
海で取れた魚を食べ、残飯や庭を掃いた落ち葉はまた畑の肥料になり、お湯を
沸かすための燃料は山に柴刈りに行って調達し、家は間伐材を集めれば建て
られたわけです。農林業を主体にしたこの見事な循環社会は考えてみれば、
ついこの間まで続いていました。

それがいつの頃からか、使うエネルギーが急激に増えたからなんでしょうか、
安易に石油が手に入るようになったからでしょうか、何処にも無駄のない
循環型社会を忘れてしまいました。「奥様は魔女」で見たアメリカのデカイ
冷蔵庫とデカいクルマに憧れたのがいけなかったかぁ(笑)

使い捨て生活に憧れ、また安い輸入木材に押された結果日本の林業は廃れ、
間伐をする人件費さえ出なくなったと言います。
しかし、ここへ来て地球温暖化の原因と言われる二酸化炭素の排出を抑える
という意味でにわかに脚光を浴びるようになってきたわけです。

自然界に算出する生物資源とは、生命が光合成によって生成した有機物なの
で、太陽がある限り再生可能な資源と考えられるわけです。
そして、バイオマスを燃やして発生するCO2は、その生物が光合成の為に
吸収したCO2と等しいので、地球全体としてCO2を増加させないと言ういわゆる
カーボン・ニュートラル」と考えられます。

と言うわけで、間伐した木材やおがくずを燃料として使用したり、生ゴミを溜めて
微生物に分解してもらってメタンガスを生成しこれまた燃料にしたり、はたまた
生ゴミから水素作って燃料電池の燃料にしたり・・・って大きな意味を持ちますね。
こういう分野、日本人に向いている分野かもしれません。


私も太陽電池だ、エコキュートだばっかり言ってないで、煙の出ない薪の風呂
とかも考えなきゃいけないかぁ・・・

              飛騨白川郷

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