内燃機関の終焉

夏本番、お暑うございます。
酷暑の中、当社は去年会社の金属屋根に太陽光パネルを敷き詰めたおかげなのか、
古くなったエアコンを替えたからせいなのか、
以前より事務所が涼しくなったというか、エアコン入れてすぐ効くようになりました。
心情的には、太陽光パネルの日陰効果のおかげと言いたいところでありますが。

さて、そんな地球温暖化防止の方向性をアピールするために、
ドイツが2030年以降、フランスが2040年以降、そして今日は英国が2040年以降、
ガソリンやディーゼルエンジン、いわゆる内燃機関(ICEという)を止めさせると
いう報道が相次いでおります。

純内燃機関をやめて、電気自動車(EV)とか、最低でもPHEVのようなハイブリッド
にするというのが最も考えられる方向性ですが、
VWのディーゼルエンジンの排ガス不正事件以来、欧州では内燃機関に見切りを
つける動きが急になってきたように思います。

元・内燃機関エンジニアとしては、ついにこういう時代がやってきたか、と
複雑な心境。。
だいたい、私が学生時代から「内燃機関もあと数十年」(もう数十年は経っている:笑)
と言われてきており、
私がそんな内燃機関の将来性に疑問を感じて、太陽電池に走ったのも
遠からずこういうことになるだろうと感じたからなわけで、

これでも随分と長持ちした、と言うべきかもしれません。

ただ、これで環境問題がすべて解決方向に行くか、というとそんなはずもなくて、
電気自動車にすれば、クルマからの排出ガスはゼロになるけれど、
じゃあその電池を充電する電力は、どうすんだ?

今後、世界的に原発はバンバン動くようにはならないと思われるので、
当面は火力発電所が主力のままとすれば、そこで石油をガンガン燃やすわけだから、
CO2は出続ける。

火力発電所の効率は、さすがに自動車のエンジンより高いが、
変電所で電圧を下げ、送電線で長い距離を送って行けば、
そこここで相当のロスがあるし、
だいたい、リチウムイオン電池への充電ロスだって結構あるはずで、、

こんな簡単な検証が、何故かオモテに出て来ない(??)

世の中、純粋に科学的根拠だけで政策が決定されることは稀であって、
常に経済的な覇権争いに、もっともらしい大義名分をつけられる事が、
政治家に必要な能力なんだろう、と理解する今日この頃。

どっかの国では、大義名分がうまくないと支持率は急落するドラマも進行中である。

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